桜月

 


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書こう、書かなきゃ、書かねばならぬという気持ちだけは持ち続けてMVが公開されて2ヶ月半ほどが経ってしまったようでして。まあいつものことと言えばそうなんだけど、もうちょっと早く書いておきたかったな、なんて思ったりしてツアー前日、いやもう当日なんですけどね、書いてみるわけです。桜月についてのちょっとした解釈を。

桜月とは

まずはじめに言葉の定義から。精選版日本国語大辞典によると桜月とは「陰暦三月の異称。桜の咲く季節なのでいう。」とのこと。

桜月(さくらづき)とは? 意味や使い方 - コトバンク

 

陰暦の3月のことなんですって、陰暦。
陰暦というのは月の満ち欠けの周期を基にした暦のことを指します。
そして月の満ち欠けは下記のような図で表されることが多いように思われます。

月はなぜ満ちかけするの? | キヤノンサイエンスラボ・キッズ | キヤノングローバル

 

MVを見た人ならピンと来るはずで、ピンとこない人は冒頭のMV0:07〜を要チェックや!(彦一 from スラムダンク
この場面で円を形成している人数は12名、聞こえる時計の音、通常時計が回る向きと逆方向にメンバーが倒れて行くということで時を巻き戻すというのはまあ近い読みなのかなと思います。

あとTwitterで見つけて面白いなと思ったのがMV公開日の1月25日は陰暦だと2月15日(桜月のリリース日!)に相当するってこと。こんなところからでも陰暦へのこだわり、ひいては作品に対する統一性というのを垣間見ることができるのはおもしろいね。

 

桜月とは誰なのか、何者なのか。

本作品における個人的なポイントはここです。誰が桜月なのか、そして桜月とは何者であるのか。まあ最後で言ってますからね。「泣くな桜月」と。少なくとも存在している訳です。

 

じゃあ一体誰なのか。これはね、守屋麗奈ちゃんしかいないんですよ。守屋麗奈ちゃんこそが桜月。この曲のセンターを務めてますからね。あとちょっとおもしろいなと思ったのは桜月から連想される色があるじゃないですか。一般的にピンク(=桜)と黄色(=月)だと思うんですけど。これって守屋麗奈ちゃんのペンライトカラーなんですよね。偶然にしてはできすぎている桜月から守屋麗奈ちゃんへ繋がる連想ゲーム。よって桜月とは守屋麗奈ちゃん、QED. shirankedo


では桜月とは、守屋麗奈ちゃんとは何者なのか。これは桜の木の精霊、もっと言えば春の季節の思い出を司る精霊なのではないかっていうのが個人的見解。桜の木って基本的に一度場所が定まったら動かないですよね。そして桜の木は樹齢が長いものでは1000年や2000年を超えるものもあるそうです。ということはその場所で誰かの物語の一部始終をずっと見てきた訳ですよ。

それで精霊なので基本的には人の目には見えていない。歌番組であれば最後のシーンで守屋麗奈ちゃんが目を開けてるときは周りが目を閉じ、周りが目を開けているときは守屋麗奈ちゃんは目を閉じている。そして最後に周りが目を開けたときには既に守屋麗奈ちゃんはそこにいない。これが守屋麗奈ちゃん精霊説です。

そして最初に出てくる本を抱える守屋麗奈ちゃんのシーン。本です本。私は本というのは基本的に既に起こったことが書かれている、描かれているものだと思います。それは文学でさえも例外ではなく、基本的に未来のことが書かれた本というのは世の中実在はしないのではないかと思います。予言書っていうのもあったりするらしいですが、あくまで例外中の例外。

0:21~頃に本から桜が吹き出るシーンが映っているように、その本にはこれまで桜の木が見てきたストーリーが記録されていて、それを守屋麗奈ちゃんが振り返っているというのが今回のMVなのではないかと思います。

ただしですよ、またMV冒頭のシーンで守屋麗奈ちゃんが目を開けているときにもう一人、目を開けているように見える人がいます。

 

もう1人の主人公

森田ひかるちゃんはもう1人の主人公なのではないかという仮説。

MVだとちょっとはっきりしないけど、歌番組でのパフォーマンスを見る限りではひかるちゃんが麗奈ちゃんの肩に手を置くところから始まります。ということは物語の始まりはひかるちゃんなのではないか。好きな人との思い出の場所である桜の木の下にふと来てはあの頃の思い出に囚われている。思い出に囚われているとき、その思い出と桜の季節の思い出を介在しているのが守屋麗奈ちゃんだと思うんですよね。


桜月の歌詞が描く物語は森田ひかるちゃんの物語で、その物語をただ一人見守り続けたのが守屋麗奈ちゃん。1番→2番→大サビの順番で時間軸は大きく移っていて、今も忘れられない恋の呪縛から抜け出そうともがいている。
1番で好きな人が夢を追って東京へ行くことを知り、2番では自分の想いを押し殺して夢を応援した自分を誇りに思いつつもやっぱり後悔が残っていて、ラストではあの頃を美しい思い出として過去にしまいこみ、未練があることを承知の上で前に進もうとしている。最後麗奈ちゃんが手を握るのはきっと励ましているからではないかな。そんな気がします。

かなり偏りがある解釈ではあるけど、自分の中での桜月はこんな感じ。

 

終わりに

今回桜月について考える中で思ったのは櫻坂の表題曲は一貫して人が誰しもが一度は抱えたことがあるであろう後悔を歌い続けているんですね。
Nobody's faultは人のせいにして逃げたこと、BANは怠惰で時間を無駄にしたこと、流れ弾は他人に流されて行動してしまうこと、五月雨よはいつかを待ち続けてしますこと、そして桜月は自分の気持ちを押し殺してしまうこと。
この中の少なくともどれか一つは誰しもが抱えたことがあるんじゃないかと思う。

ただ後悔だけを歌っているのではなく、変わろうとしなきゃいけないという希望も併せて伝えようとしてくれているからこのグループが好きなんだろうなと実感した今日この頃です。

 

そしていよいよ今日からは3rd TOURがスタートですね。なんだか実感は全然わかないんだけど今日から始まります。
3期生が加入して初めてのツアー、3期生のブログを見ていると先輩のことが本当に好きなんだなと感じるし、同期の結びつきの強さもとても良いものだと思います。

一番伝わっててほしいのは自分たちのことをこんなに好きでいてくれるんだということ。そしてそういう人たちが3期生だけでなく、他にもたくさんいるのだということが先輩方に伝わってたらいいな。もっと自信をつけてほしいし、やっぱりあの子たちには超えてほしい。

4月になって新しく始まる冠番組があったり、特にテレビ番組でのメディア露出が増えていて、いろんなところで追い風に吹かれているのを感じます。この風を、流れを確固たるものにするためにも、今日からのツアーに大いに期待したいと思います。

 

それではまた。