櫻坂46 3rd TOUR ~Do you know?~

 

 

未だに余韻に浸っている気がする。浸りすぎてまとめるのが遅くなってしまった。ということにしておきたい。
しかしそれほどまでに鮮烈だった3rd TOUR。櫻坂46が鮮烈にしてくれた3rd TOURって言った方が当初の感想からしたら正しい表現なのかもしれないけど。

 

代々木第一体育館で迎えたツアー初日。代々木は約1年前の「渡邉理佐卒業コンサート」以来で、あの日も同じように蒸されてたことを少し思い出した。あれから約1年が経ち、2nd TOURを経て桜月という色を手に入れたグループはどういう姿を見せてくれるかな、我ながら結構な期待を抱いて見に行っていたと思う。

 

しかしながらその日の公演が終演した後、真っ先に「あれ…?」と思った。本当に些細な違和感だったし、公演自体は充実した内容で満足感を持ち帰れていたにもかかわらずの感覚。とても良かったな〜と思ってホテルに帰りながらも何かが足りないそんな感覚。期待しすぎた?いやいやそんなことはない、ではこれは一体なに?

 

と探していったときに見つかった答えは「高揚感」。このライブを見た後の高揚感は2nd TOURを見たときに強く感じたものなんだけど、2nd TOURが無意識にモノサシになっていたゆえの感覚が「あれ…?」になったんだと思う。

正直これは大変だな〜と思った。2nd TOURは個人的にも超大好きで、櫻坂さんもペンライトを消して欲しいというお願いがあるぐらい自分たちの演出にこだわり抜いたライブだったし、そしてその演出に込められた期待を上回る熱量を届けてくれたライブであったから。3rd TOURは超えて行ってくれるだろうか。ちょっとした不安を、それはもう個人的すぎるものではあったけど感じていた東京公演。


そして迎えた翌週の愛知公演。

シンプルにびっくりした~!1週間でここまで変わるんかと驚いたもんね。見終わったときに"また明日の公演が楽しみ"という感情が込み上げてきたことが嬉しかったし、これだよ!と思ったもの。
そしてやっぱり去年の2nd TOURで綺良ちゃんが言ってた"10回公演があったら10回レベルアップのチャンスがある"っていうメンタリティ、この精神性も櫻坂46を構成するひとつなのではとも思う。前回を超えてくるライブ、それを作り上げてきてくれる人たちだから大好きな訳でさ、たまらなかった。

 

まあそんなこんなで今回のツアーは5会場9公演に入れた訳だけど、やっぱり最後の千秋楽をベストに挙げたい。あれはあれでまたひとつの完成形に辿り着けたように思う。もちろん"完成形"というのは今の時点での話であって、将来更なる進化を見せてくれることもまた期待できるのがいいところ。そういえば感謝祭でもTAKAHIRO先生がそのようなことを言ってた。多分特典Blu-rayで見れるはず。(まだ見てないんや)

 

As you know?とDo you know?

去年のツアーというのはこれまでやってきたことを研ぎ澄まして極めていく流れの中でのツアーだったと思ってて。
「As you know?」、文字通り「知ってるでしょ?」とライブを通して語りかけてきていたかのような。こういうことができるのは知ってるでしょ?でももっとできるから、だから見ててね。というのが2nd TOUR。

では3rd TOURはどうだったかというのが「Do you know?」=「知ってる?こういうこともできるんだよ?」ってことだったんじゃないかと。

2ndと比較した時の大きな違いのひとつは観客側のリアクションを求める機会が大きく増えたこと。これはひとえに環境の変化が大きく影響していて、声出しがいよいよ解禁されたことに起因している。

自分のツイート引っ張り出してすまんな。

公演中のMCでも、特に保乃ちゃんが回すターンのときに触れられることが多かったと思うけど、声が聞こえてくることをメンバーはとても喜んでくれてた(はず)。

そしてこの環境の変化への最適化いうのは櫻坂だからできたことなのではと思っている。自分たちのスタイルをいつでもどこでもひたすらに貫き通すではなく、環境に適応した上で自分たちの強みを出していく。だからこういうこともできるんだよ?知ってる?っていうところのDo you know? 観客席も巻き込んでいくインタラクティブなライブスタイルの確立。

 

もうひとつの大きな違いは言わずもがな3期生の存在。もちろん2nd TOURはまだ在籍していなかった訳だから必然的にそうなるわけだけど、ここがおもしろいのはセットリストの流れにも影響しているのではないかという点。ということで見ていきましょう。

 

追われる者たちと追う者たちと

3期生曲「夏の近道」でこういうフレーズがある。

"このままだと追いつけない 僕より先を歩く2人に"

「僕より先を歩く2人」は3期生が言ってたんだっけな、1期生、2期生のことなんだって。そんで追いつけないと歌っているのが3期生。つまり追われる者が1期生と2期生、追う者が3期生。これを3rdツアー風に言い替えると追われる者=逃走者、追う者=追跡者ということになるのね。なるんです。

ではこの逃走者と追跡者が今回のライブでそれぞれ何を意味しているかというと、逃走者の方はずばりアンドロイド、追跡者の方はアンドロイドを管理する者、もっと言えば警察とかそういう体制側の人たち。というのを踏まえてセトリを見てみると

 

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*セトリ構成はアンドロイドにされた人間が自分の正体に気付き、人間に戻ろうと争うストーリーという仮説。

Overtureが終わってすぐのダンストラック、スクリーンにも映ってたけど、電子音で次の通り指示が流れてくる。

”Re-Load→Scanning→Activation→Auto-Pilot”

そもそもこの説を思いついたのはこの導入部分のせいだったりする。そして”Scanning”で緑のレーザーが会場全体をスキャンするところを見て思い出したのがそこさく特別版のこれ。玲ちゃんかっこよかったよねあの場面。

 

livr.jp

 

これってもしかして⁉︎とさすがに思った。あとCoolのときにスクリーンに入れ物が映ってるっていうのは魂の入れ物を指してるのでは、とか。入れ物の色がカラフルだったのは各人のペンライトカラーを表してたりしたのかもしれない。本当に知らんけど。
人間だったものの入れ物に人格を”Re-Load"、"Scanning"で人体の構成、"Activation"で起動、"Auto-Pilot"であとはプログラムに沿って動くみたいなイメージ。
最初のMCまでのセトリもプログラムとしてアンドロイドを動かしているかのような感じにどうも思えてしまって。Coolの終わり方は電源が切れた感じだし、摩擦係数は野生と理性っていうチーム分けがなんかそれっぽい。(なんか)

プログラムされた通りに動いてたアンドロイド(元人間)はふとしたことから人としての感情に触れ始める。(それが愛なのね?なので(そのまま))。恋が絶滅する日、ブルームーンキス、五月雨よまでの流れであらゆる人間の感情に触れた後にもしかして真実で本当は自分は一度死んでいたのではと疑いを持ち始める。そして無念。あぁ自分は昔人間として生きていた時があったんだと。この悔しさはいつか晴らそうと。

さて3期生パートは追跡者側の自己紹介パート。物語でよくある相手側の登場人物が続々と出てくるそういう場面。追う側の3期生、より会場を巻き込んでいくスタイル、まるで会場を味方につけていくかのように披露する「夏の近道」。観客を大衆と位置付けるなら、ここで大衆を味方につけた体制側とそれに反抗する逃走者という構図ができましたね。

3期MC明けのダンストラックでは大園玲ちゃん、守屋麗奈ちゃん、森田ひかるちゃん、田村保乃ちゃん、藤吉夏鈴ちゃん、山﨑天ちゃんが出てくる、この6人は今回のセトリに入ってる曲のセンターを務める人たちなのでここは演者の紹介的な趣。ただ6人いるといってもこの6人がセンターとして表現する人物(?)像は全て同じ。自分がアンドロイドであることに疑問を持った元人間の人型ロボットの表象で一貫してる。

魂のliarは”手を振り上げているところなどちょっと決起集会めいたところがあるし、「ここから抜け出す!」という強い意志がある。

Nobody's faultで自分は今までのアンドロイドとしての生き方を改めて人としての道の模索。なぜ恋をしてこなかったんだろう 「ホントの自分見つけたい」、「幸せは参加すること」で自己の葛藤。流れ弾は今までの自分を外から(=客観的に)見て決心、「言いたいこと言わせてくれ」で宣戦布告。本題からずれるけど、横浜3日目と千秋楽でラストにセンターステージを指差す田村保乃ちゃんには痺れた。

そしてまた3期生のターン。「Dead end」はそのまま「行き止まり」。逃げる元アンドロイドに対してどこにも道は無いと告げる追跡者。大衆の熱狂は最高潮。

BANの直前で鐘が鳴るのは時間切れの合図でいよいよ最終決戦。BANは通常版とスペシャル版の2パターンがあるのでそれぞれで結末に至る過程はやはり異なる訳ですよ。

まず通常版は逃走者と追跡者の対立エンド。このまま逃げ切るためには追手を振り切る必要がある=追手を超えないといけない。じゃあ超えるってなにを?という話。本当の自分を取り戻すには、というときにここでBANを演目として行うということは超える対象は恐らく3期生が披露したBANかなと。

 


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ずっとドキュメンタリーから見ていたので、感動したし、シンプルにすげえって感じだったんだけど、じゃあ先輩方どうしますかね?という観点。ツアーを見に来るBuddiesの脳裏に強烈に焼き付いているはずのあのBANを超えられるの?

結果ラストのラストでしかもダンストラック追加という魔改造BANによって追跡者の影を振り払うことに成功した訳です。これが一つ目。

2つ目は追跡者が裏切って逃走者側についたパターン。これはシンプルでわかりやすい。レーダーによって街中を探索される逃走者。その中で捕捉された逃走者と思われし対象(=石森璃花ちゃん)。ところが逃走者と思われた対象は実は追跡者側で、逃走者のアシストを受けていた、という落ち。アシストを受けてさらにパワーアップした逃走者は貫禄のパフォーマンスで包囲網を突破、無事逃げ切りましたとさ。

桜月は自分を取り戻した後のお話。BANがクライマックスなので、エピローグもしくはエンディング的な趣。桜の木の下で思いにふける元アンドロイドはひとり荒野を進んでいくのでした。

まあ妄想全開ではあるんだけど、こういうストーリーだったら楽しいね。実際どうかは置いといてさ。

 

セットリストの各曲についての振り返り

それではそれぞれの曲について。本当にそれぞれ〜って感じの感想なのでお手柔らかに!

0. Overture〜1. Cool

OvertureだけでいいからYouTubeにあげてほしいと毎回思う。じっくり見たいので。

今回の黄色ベース、紺色ベースの衣装は5th制服衣装モチーフで、それをさらにブラッシュアップさせたような感じでとても好きでした。どちらかというと紺ベースの衣装の方が好み。

田村保乃ちゃんと森田ひかるちゃんが並んで紹介される映像、本当に好きだった。

今回のツアーは5thを引っ提げた形になるので3rdツアーは守屋麗奈ちゃん大園玲ちゃんが中心になるのは流れを汲む感じで良かった。Coolで始まる構成はとても好きだったな。ダンストラックで大園玲ちゃんがセンターステージに出てくる場面、ステージの上にいるメンバーたちがセンステに向かって戦隊ヒーローぽくポーズ決めるのとても良かった。赤背景だったので少しNobodyを思い出した。何度見ても圧巻。

横から見てるとわかりづらいけど、正面から見ると結構カラフルな感じで、横から見てると邪魔でしかなかった枠がなかなかの仕事をしていた。 このツアーは正面から見るの推奨だったと思う。

Coolで一番目を引いたのは夏鈴ちゃんかな。とにかく目がついつい夏鈴ちゃんを追ってしまうような、そんなパフォーマンスを見せてくれていた。。

 

2. 半信半疑

イントロかかった瞬間の会場のうねりがすごかった。お久しぶりだったもんね。
半信半疑も夏鈴ちゃんが良かったな。ずっとゾーンに入ってたような感じ。あと半信半疑感(なんそれ)が一番あったのが夏鈴ちゃんだったと思う。
この曲のパフォーマンス見てると改めて天ちゃんの妖艶さがすごいを超えてもはやおかしい(褒めてます)。
保乃ちゃん松田里奈ちゃんのシンメというかペアというかのところは2人が表に出さない顔を見てるようでちょっと罪悪感ある。 「それが愛なのね」のときとはまた違う魅力だね。
半信半疑でよく思ってたのがひかるちゃんの身体の使い方の上手さ。もう本当にエキスパートで自分の魅せ方が上手い。

あと神奈川公演からスクリーンの使い方が変わってたね。


3. 摩擦係数

2ndTOURを経て、終わるときに爆発が無いと物足りない身体になってしまったかもしれない。とっさに身構えてしまう。爆発よこしてくれ。声出し解禁されて大サビ前の「ま・さ・つ!」を言えたのは大満足。

摩擦係数は正面から見るとこの人たちの凄さがわかる曲No.1。横から見てもすげえなとはなるんだけどさ。一糸乱れぬってこういうことかってすごーく感じる。あとふたつのグループでなかなか違うことやってるのに全体としては調和が取れてるのもすごいよ。正面から見ると超圧巻なのに、いい意味で熱量が抑えめというか、セトリの順番がここだからなんやろか。ちなみに横から見てるとダンス自体よりも移動の方が大変なんじゃないかと思える。かといってダンス自体が平易な訳ではないけど。

真横から見てると動線の狭さがすごいのよ。あれだけ移動もフォーメーションチェンジも多いのにプラスでダンス難度マックスレベルなのおかしいと思う。もっと評価されてほしい。なんであんなこと普通にやってんだろうね。

ラスサビで背景を赤くして照明をほぼ落とした演出にしたのやっぱり大正解。超かっこいいから。


4. それが愛なのね

声出しがあるだけでこの曲は変わるね〜!!
知らないはずの昔を感じさせる曲だなっていつも思う。それこそ生まれてないバブルぐらいの頃の雰囲気がある。そんな曲なのになぜかにあってしまう山﨑天さん。あと煽りが本当に上手。MCからの繋げ方も上手くて未来が明るすぎる。でもこの曲の1番のお気に入りは保乃ちゃん松田里奈ちゃんの「それでもなぜか〜」のところの保乃ちゃん松田里奈ちゃんの笑顔満開のパフォーマンス。大好き。

あとメインステージにガッツリ「SOREGAAINANONE」で表示されてておもしろかったし、ここでセンターステージの上にモニターあったんかいっておもた。あったらあったで助かる設備だった。

これは個人的な話だけど、センステに近いときに保乃ちゃんからしっかりレスもらえたのはとても良い思い出。保乃ちゃんすっげえ可愛かったな…

 

5. 恋が絶滅する日

スクリーンの演出が2ndツアーと一緒でさすがに泣いてしまった。 歌詞を英語で全部流してるやつ。懐かしさで泣けていた。
セトリ見直してもこの曲は会場が温まってきた後でやりたかった。もっと盛り上がるのにね。

この曲の好きポイントは2サビで下手側に保乃ちゃんが来るんですが、サビで自分の番が終わって後ろに回ったあとにスタンド上段に向かってパフォーマンスしてるのが本当に田村保乃ちゃんだなあって感じで大好きなんですよね。 誰1人見落とさないよ、全員が楽しんでほしいっていうのが表れててとても好き。 これしかも毎回やってるのよ。列に戻るギリギリまでスタンドに向かって拳突き上げてたりしててさ。好きになるよねならざるを得ないよね。ラスサビで保乃ちゃんが笑顔で踊ってたのもなんだこの人って感じで好き。隅から隅まで好きな曲。

 

6-A. ブルームーンキス

歓声がOKになった影響を一番受けた曲だなって思う。
セリフの後の余韻を楽しみたかったので。

6-B. 偶然の答え

ライブで見る偶然の答えは音源だけの場合と全然変わるので、現場で見るのをオススメします。パフォーマンスありだと断然好きな曲に入る。

 

7. 五月雨よ

1番で保乃ちゃんが自分のパートを歌い終えてベッドに腰掛けるんですけどね。座った後の視線の先に福岡公演までは関由美子ちゃんがいたんですよね。神奈川公演で見たときに保乃ちゃんの視線の先に誰もいなくなってしまってたのがすごく実感してしまった。
千秋楽で一番良い歌い出しを披露した天ちゃん。配信アリの日にベストをたたき出せる天ちゃんはやっぱりスターの星の元に生まれている。

この曲の好きなところはそれぞれ表情は違うんだけどさ、ラスサビのところでは全員がそれぞれ希望を抱けたような顔をしてるのがとても好きなんですよね。
そんで五月雨よの田村保乃ちゃんは一貫してずっと希望を信じて前に進んでてそれはそれで涙が出る。前を向く強さ、どんなときでも希望を失わない強さを感じられてとても好きなんですね。保乃ちゃん、、、

 

8. もしかしたら真実

真実っていうのはね、見た人の心の中に存在する。それでいいじゃないか。

 

9. 無念

歌唱メンバーと歌詞を見るとやっぱりしんどいところはあるよなと思ってしまう。
その中で救いを見せてくれる松田里奈ちゃんの力強い視線。この曲の意味すら変えていきかねない勢い。

横から見ててすげえ!と思ったのが、ステージの上でパフォーマンスするときに土生さんが武元唯衣ちゃんの後ろを通るときの唯衣ちゃんの通し方がすごい繊細だった。

あと見てて茉里乃ちゃんの表情にとても惹かれるものがありました。顔に無念さを滲ませてた表現の仕方とかものすごく良かったんですよね。

 

MC2

ここはどうしても入れたかった。田村保乃ちゃんが仕切りをする回。

すごく淀みが減ってすごいなとずっと思ってた。去年のケヤフェスの時と比べても日進月歩。しみじみする。その場で考えることが減ってるし、かといって定型的な進め方で終わらせるでもなく、とても良い。あと定期的に保乃ちゃんの想いを話してくれることがあって、そのときの言葉がすごく嬉しかったりしたよね。

 

10. 夏の近道

3rdTOURの方向性を決めたかもしれない曲。Buddiesに盛り上がりを要求し続けるし、Buddiesもめちゃくちゃノリノリでコールを入れてる。いやわかる。コールしたくなっちゃうもん夏の近道。そういった秩序を作り出す側としての役割を授けられてると思うので、演者としても上に書いたツアーセトリのバックグラウンドストーリーで果たす役割としても満点。

そして3期生全然信じられないぐらい踊れるよね。びっくりするぐらいにパフォーマンスできてる。前途洋々。


11. 魂のliar

ラストのフリーのパートはメンバーによって色が出るのでおもしろい。夏鈴ちゃんは毎回パッションに身を委ねてる感じがして好きだな〜と思った。
あとだんだんクラップしてる人が増えていってたのも良いところでしたよね。

この曲の前のダンストラックで玲ちゃん、保乃ちゃん、夏鈴ちゃん、ひかるちゃん、麗奈ちゃん、天ちゃんが出てきて踊るの好きすぎた。バレーボールのフリとかもあっておもしろと思ってたけど、ちょっとStart over!のフリと被るようなところがあって実際のところどうだったんだろうと気になる。あえて被らしたのかな。

 

12. Nobody's fault

代々木ではステージ演出の都合上無かったんだろうけど、やはりNobody's faultは森田ひかるちゃんのジャンプがあってこそなので愛知公演以降のノバフォでジャンプありに戻してきてくれたのはありがたかった。

気になったのはスクリーンとか枠のところの演出で、データが壊れてるみたいなモザイクみたいなのがあったこと。制御から抜け出そうしてプログラムを壊したアンドロイド的なストーリーに合うなと思って見てた。

でもNobody's faultで一番気になったのは大阪公演の2日でひかるちゃんが明らかにキャラクターを使い分けていたところですよね。

大阪1日目はひかるちゃんの目にあまりにも光がなかった。これはあえてそうしてたんだと思うし、とは言えあまりに光がないものだから心配になった。 闇堕ちした、みたいな感じのオーラすら出てた。
対して大阪2日目千秋楽のNobody's faultではひかるちゃんの目には力強さが宿っててある意味心底安心した。1日目の光の無さがあったから余計にね。
2日間でキャラクターを使い分けたのがどういう意図の上でだったのかは誰か聞いてきてほしい。シンプルに凄みを感じた。

 

13. なぜ恋をしてしまったんだろう

センステの囲いは檻のイメージなんですよね。2サビでセンステのスクリーンに映る電脳迷路みたいなのは檻の脱出口を探しているイメージ。もう1人の自分がいることを確信してここじゃないどこかへ、みたいな。 電脳世界で逃げ惑うように見えた夏鈴ちゃんはさながらロックマンのようでした。

なぜ恋の夏鈴ちゃんの解き放たれてる感はマジで、結構入り込んでるというかウェットな感情を全面に出してる気がする。でもなによりこの曲は愛されてるなあというのが一番の感想。

次の曲に備えるための田村保乃ちゃん全力疾走チャレンジも見どころでして、他のメンバーでもああいうところを見るの好きなんですよね。

あと赤サイになっちゃう問題ね。好きな色で振れば良いとは思うけど、さすがに赤色の曲が多いし、直前の照明演出にあまりにも影響されすぎではと思う。

 


14. 流れ弾

毎回解釈を変えて見せてくれる保乃ちゃんと追いかけっこをしてるかのような、そんなイメージでずっと追ってた。いやマジで流れ弾だけは全公演分を収録して渡してほしい、出すので。

最初の代々木で感じた異物感が愛知では消えたりしてて、徐々にモノにしていく保乃ちゃんを追いかけるのが楽しかったのもある。バレーボール関係のインタビュー読んでると本当に言語化が上手いと思うので、保乃ちゃんに流れ弾を語ってもらう会を開いてほしい。
無抵抗の服従、からの反抗、そして自分らしさとはをずっと追っていたのが3rdTOURの流れ弾と思っているけど、まずもって出てきたときの風格が良い。曲に入りこむメンタルに持っていくのもやっぱ大変なんだろうとも思うけど良い。
1番終わりのお辞儀の手前の表情のキレ加減が良さとか、愉悦に身を任せたと思ったらすぐに自我を取り戻してコントロールを取り戻したりみたいなところもあったり。オンオフのスイッチの切り替えが細かいときもあれば、グラデーションで次第に理性をぶっ壊していくのも見せてくれたり。毎回ありとあらゆる姿の流れ弾を見せてくれて本当に楽しかった。

中でも千秋楽の流れ弾はあまりにも圧巻だった。登場からステージの上から見下ろす景色を名残惜しむかのように早くて。仮面を被った自分ではない自分に対してずっと苦しそうでぶつけようのない怒りが込み上げてるけど、でもどうしようもないという1番。
2番に入る手前のお辞儀するときの表情も好きで。吹っ切れたように支配者となり周りを意のままに操るところがやっぱり好き。保乃ちゃんの動きと周りの動きが連動してるのがとても美しくてさ、保乃ちゃんが手を下げると周りもみんな地べたに這いずるところとかめちゃくちゃ良い。この連動してる芸術作品の如き美しさはいつもそうなのですが。
いつもとの違いだと、2サビでみんなが折り重なってるところに移動するときのステップの運び方がいつもはちょっと走ってるんだけど、千秋楽は歩いてたのが好きだなって。そこで歩くか~!!みたいな。これ一番テンション上がったかも知らん。
2番のセリフのみいちゃん夏鈴ちゃんは去年のツアー福岡2日目を思い出した。徐々に引き摺り込まれていく感じ、流れ弾の歌詞が伝えたいことと綺麗に重なる。

2サビの手前で腹を決めてサビからラストにかけて保乃ちゃんは徐々に自分の仮面を外そうとする。ずっと押さえ込まれていた自分の解放、千秋楽は曲の主人公としての自分の解放じゃなくて、もっと本能に近いところでもはやそこに立っていたのは田村保乃ちゃん本人だったんだと思う。全身から迸るエネルギーの凄まじさ、全てを曝け出して表現する自分らしさ、本気の本気をステージに全て置いてこようとしてたね。
最後にセンターステージに向かって指を突きつける様はすごくかっこよかった。次はあんたらだよって、そりゃあそうと言いたくなる。

見ながらずっと痺れてた。最高の流れ弾だった。ありがとう。

 


15. Dead end

なんであの子ら普通にパフォーマンスできるんだろうね。 マジでビビる。すごいよ。

センステのスクリーンにバリケードが降りてくるイメージでそのバリケードに3rd Membersと書いてあるのも秩序側って感じがしますよね。バリケードってことは行方を塞ごうとしてる訳だし、バリケードを下す側って秩序を保ちたい側ですよね基本は。

支配から抜け出そうとする反逆者にそちらは行き止まりだよって上から迫ってくる感じ。大衆(観客=オタク)を扇動して逃げ道を塞ぐ感じ。あと鳴り響くサイレンは追跡者側の証左だと思うんですよね。

山下瞳月ちゃんが保乃ちゃんポジは地味にアツかった。

それにしても目の前で浴びるDead end、あまりに良すぎた。あの子らもあの熱量をきちんと継続して持ってこれるんだもんな。櫻坂だよ、立派に。村井優ちゃんすごくかっこよかった、お疲れ様でした。

 


16. 条件反射で泣けてくる

3期がはけてから歩き出す山﨑天さん風格がとんでもない。そりゃ天様なんだよナ… 空気が一瞬で変わるもの。

天ちゃんがセンターステージで台に乗ると周りのスクリーンよりちょっと上に出る感じになるのが気になった。なぜ恋はスクリーンで囲われた中でパフォーマンスしてたのに条件反射はちょっと上にひょっこり出てる感じ。追跡者から逃げてる想定だとすると、塔の上から街の動きを見下ろしてる感じなんですよね。次はどうしようか、みたいな。

夏鈴ちゃんは条件反射もとても良かった。めちゃくちゃ曲に入ってる、いや夏鈴ちゃんは割とどの曲もそんな感じするけどなんか過去の思い出に心を乱されてるかのような感じで、あれなんか泣けてきた。


17. BAN

2ndツアーでいう恋絶枠。間奏のダンスがえぐい方向で強化されていた。終盤の演目でそれをやるっていうのがチャレンジで良すぎる。絶対しんどいだろうけど。魔改造BAN何回見ても意味わかんなくて好きだった。

さて、前段でも書きましたが、BANのイメージは脱出口をBANされる前に逃げられるのか、勝てるのか、いざ尋常に勝負といったところ。セトリのバックグラウンドストーリーの通り、逃げる側(1・2期生)と阻止したい側(3期生)としたときに、逃げる側は阻止したい側を上回らないといかない、超えないといけない。そうした場合に何を超えるかとするとその対象はおもてなし会のBAN。オタクの脳裏にはドキュメンタリーから見守ってきてぴあアリーナで披露した3期生のBANがだいぶ色濃く残ってると思う。実際称賛の嵐だったしそう思うし。でもその幻影を打ち破らなきゃいけない。3期生の曲ではないし語弊はあるけどそれを自分たちの手に取り戻さないといけない。じゃあ1・2期生がどうしようかというときに出たのが間奏のユニゾンなんじゃないかなという説。あれを追加することで超え切ったのだと、自分たちを取り戻したのだと、そう思いますね。

スペシャルBANは爆沸だったもんね。神奈川3日目でいつもの通り鐘が鳴り始めてあれ、中央に誰かいるなと思ったんですよね。いつもはいなかったよな〜と思いつつ双眼鏡で見てて、フードが脱げてひかるちゃんじゃない!!????!?で驚きすぎて全然誰かわからなかった。石森璃花ちゃんだったんですけども。
3期生でやっちゃうのかこれと思ってたら1番終わりに3期生が端にはけるんですよね。確定演出。ひかるちゃんが率いて1・2期生が入ってくるの一番テンション上がったねこれ。すっげえ良かった。やっぱりキングなんですよねひかるちゃんは、キングなんですよ。大事なことなので2回言いましたが、キングひかるの凱旋、栄光の架橋
間奏もスペシャルバージョンでウルトラ豪華で最高。間奏のダンスが運動会のエール交換みたいな感じでちょっと懐かしさもあったね。
総じてこれだなあ〜!!って思った、これだった。

大阪はまたちょっと違っててさ、神奈川はひかるちゃんが先頭で率いて出てきてたはずだけど、今日は最後尾にいたんですよね。重役出勤。この差異がなんなのか気になるし、1日目はやはり目に光がなかった。
大阪2日目のBANもやっぱり森田ひかるちゃんは後ろ側からの登場だったけど、目に光が宿ってたし、力強さがあったので昨日とは全然違った。
あとで配信で見てたらあんなに楽しそうに踊ってたんだね。ちょっと泣きかけた。天衣無縫じゃんね。間奏の部分でパフォーマンスをぶつけ合うところは何度見ても感嘆する。

とんでもないクライマックスを用意してくれたな!!!最高です櫻坂46。

 


18. 桜月

クライマックスがBANとするなら桜月はエピローグ、あるいはエンディング。
スクリーンにLastSongと映すのもエンディングを意識させる感じだし、やっぱりセトリが描くストーリーとしての本編はBANがクライマックスなんだと思う。

BANで出来上がった会場の雰囲気を桜月に持っていける守屋麗奈ちゃんの素晴らしさはもう少し語られて良い。というかそもそもこのツアーの桜月は完成度がすごい。繊細で儚くてでも力強くて、過去に想いを寄せるだけでなくてしっかりと決別して未来へと進む強さがある。 いや本当に今回のツアーは桜月を見るためだけに行く価値のあるツアーだったよ。桜月のパフォーマンスめちゃくちゃ好き。

個人的には福岡2日目で「最終のバスを待ってる間〜♪」で麗奈ちゃんが通り過ぎた後の2人の表情があんまりに対照的すぎてで情緒が死にそうだった。保乃ちゃんは希望に満ち溢れた表情をしていたのに、ひかるちゃんが顔面蒼白ぐらいのショックを受けた顔をしていてなんか本当にもうね。

2サビ直前で桜の木が咲くのを表すところは保乃ちゃんの導線がすごくせまくてそこなんや!っておもた。あと2サビはスカート持って地面を何度も蹴る振りがすごく好きなんですよね。運命には抗えないことを意図してるようで。

あのテンションマックスのBANのあとにしっとりした桜月をできるメンバーもすごいと思うし、これが2年半で新しく積み上げたものなんじゃないのとオタクは思っているよ。

 

EN1 Buddies

代々木だったと思うけど、センステからメインに戻るときに花道で保乃ちゃんがゆみちゃん見っけて肩組んで戻っていく姿にちょっと泣きそうだった。
福岡2日目は天さんがセンステ中央でゆみちゃんとずっと話してたのが頭に残ってる。あと最後の煽りのときに秒読みが完璧すぎてビビった。とんでもない才能を毎回見れていることにありがたみを感じる。

スタンドの時はメンバーが近くに来てくれてホント近くで見られてアイドルって可愛いなってしみじみしてた。

 

EN2. 櫻坂の詩

桜色に染まった風景っていいもんだなあ。一番でかい会場でいつかね。
ずっと書き忘れてたけど、この歌だけは卒業メンのポジションを空けておくことに意味があると思う。歌詞とリンクしてそれはそれで趣が出てきて個人的には好き。

あと曲終わりにツアーの座長ポジのメンバーがカメラに抜かれるときに笑顔になってる瞬間もだいぶ好き。

 

Graduation Ceremony EN1 偶然の答え

歌詞が全て。あの人混み、つまりはオーデの倍率であの9人が最初に揃ったことはそんなん運命以外での何者でもないって訳。計算したって答えは一生出る訳ないけど、それでももう一度計算したら同じ答えになるんだと確信してる。あの9人が揃うのは必然なんだと。


井上梨名ちゃんや武元唯衣ちゃんはだいぶ来てしまってたように見えたけど、それてみんな笑顔なのが不器用さを増幅させててね、えもいわれぬ感情になってしまった。めちゃくちゃ良かった、この8人でのパフォーマンスが見られて本当に良かった。

やっぱり期曲欲しかったなあ。この子らの曲が欲しかったのだ。

 

GCEN2. 無言の宇宙

新二期生も出てきて無言の宇宙。
これも歌詞、歌詞が全て。ゆみちゃんにとっての欅坂そして櫻坂は他にない唯一無二の場所であってくれたようで良かった。

「必ず帰ってくる」のセリフパートは小林由依さんが1st TOURでお休みしてた時のことがあったからどうかな〜とちょっと心配してたけど、保乃ちゃんらしい笑顔だった。それが寂しさを余計に感じさせてしまうところはあったけどさ。 保乃ちゃんらしい笑顔だったのはよかったんだけど、それがなお一層というところもあって。いやまあそういう人だからね。

やっぱり期曲欲しかったなあ。14人の曲がよ。

 

GCEN4. 櫻坂の詩

Buddiesは上に書いてしまったので割愛。
最後に自分のペンラカラーではなくサクラピンクを選ぶゆみちゃんは最後までゆみちゃんだったな。 もっとわがままでいいのにと思うぐらい。

ENのMCパートと混ぜた感想になるけど、あの日も保乃ちゃんは我慢してたなあと思う。あの子はメンバーの中で一番不器用かもしれない。必死に泣かないように我慢して、堪えてメッセージ送ってたし、話すときに「なんだろな」って繰り返す保乃ちゃんを久々に見たし。最近話すのも慣れてきたのかな上手くなってるなと思ってたので、言葉にならない想いがたくさんあったんだなって。しかも同い年だったもんね。そしてときどきあの日ゆみちゃんにかけた言葉を思い出して大丈夫かなあと思う日はあるけど、今のチームなら大丈夫だと信じてる。
最後にもう一個貼らしてね。

サプライズでお花渡すのは今回もあって本当に良かったし、毎回必ずやってほしい。ゆみちゃん最後まで綺麗でした。おめでとうね。

 

Special Encore Start Over!

やっべええええええええええなんだそれ!!!初回披露でエグいもの見せつけられて心配です。櫻坂さん基本的にMVはほぼ再現だとはいえ夏鈴ちゃんが上に乗っかるところもゆいぽんを夏鈴ちゃんが抱きしめあげるところも全部再現してくるなんて…!!

この曲見ててここでほぼ全員で表題にしたことも腑に落ちたというか、しっかり全員が強いんですよね。MVもそうなんだけど、しっかり全員ソロカットがあって、自分を見せつけることができる。これが2年半で新たに積み重ねたものなんですよ(2度目)、と吹聴して回りたい気分。茉里乃ちゃんの視線の力強さもよかったし、土生さん!すげえ!いや彫刻かと思うぐらいの美しさ、フィレンツェにいそうだし、でプラスのパフォーマンスの芯の強さがエクセレントですよ。

全員もれなくきちんと強い曲、これで目に見える実績を残してあの頃の自分達を超えたいよね。絶対できるから。

 

ということでようやく3rd TOURを終わることができそうです。
本日はParisで初の海外ライブ、思う存分ぶちかましてきてほしいな。

それではまた。Bonne journée!